■TREBLE BOOSTER HISTORY (3) さて、ダラスRANGEMASTERとはどんな音がするエフェクターなのか。一番基本的なお話ではありますが、今回はそこに着目してみたいと思います。まずは、現在復刻版を発売しているBPCによる公式デモ動画です。例によってギターはハムバッカー(ギブソンES-339)とシングルコイル(フェンダーCS製ストラト)、そしてアンプはハイワットの50Wスタック、マーシャルのBLUESBREAKERコンボ、それから古いVOX AC30にてデモンストレーションしています。
■TREBLE BOOSTER HISTORY (2) トレブル・ブースターとカテゴライズされるエフェクターは、おおまかに言って2つに分類されます。ひとつは文字通り「トレブル帯域をブーストするエフェクター」、もうひとつは「ダラスRANGEMASTERの回路を踏襲したエフェクター」です。何が違うのか、両方トレブル・ブースターじゃないか。確かにその通りではあるのですが、やはりちょっと違うんです。
■TREBLE BOOSTER HISTORY (1) 1965年、イギリス初のファズ製品「TONE BENDER」が発売されたのとほぼ時を同じくして、画期的なギター用エフェクターがイギリスで開発・発売されています。こんにち一般的に「トレブル・ブースター」と呼ばれるそのエフェクターに関して、そしてそのエフェクターを開発したダラス社に関して書いてみたいと思います。 1875年創業の英国の音楽楽器ブランド、ダラス社(「John E. Dallas and Sons LTD.」が正式な社名です)。第2次大戦後、音楽楽器業界が全体として「電気化」していく様に対応するように、同社の開発製品も電子楽器(ギターやオルガン等を含む)に対応する製品の開発を進めるようになりました。
TATS
(BUZZ THE FUZZ)
ミック・ロンソンに惚れてから、延々とTONE BENDERの魔界を彷徨う日々を送る、東京在住のギター馬鹿。ファズ・ブログ「BUZZ THE FUZZ」主筆。スペインMANLAY SOUNDとの共同開発で各種TONE BENDERのクローン・ペダルを企画・発売すると同時に、英JMI~BRITISH PEDAL COMPANYでのTONE BENDER復刻品の企画・発売にも協力。季刊誌「THE EFFECTOR BOOK」(シンコーミュージック刊)ではデザインを担当。